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今そこにある危機

夜も遅く、
静かな船長室の空気を
静かだが確かなノックが切り裂いた。

クロガネーゼ(以下、ク)「誰だ?鍵は開いている。」

エマ(以下、エ)「私です。」

そう言うと、入室を許可するのも待たずに
エマは周りを警戒しながら部屋に滑り込んできた。
酒場で聞いた、『夜這い』という東洋の習慣かと思ったが、
先ほどのエマの返事の口調の変化に気付かないはずがなかった。
なにかあったのだ。

エ「単刀直入に言います。給金がありません。」

いつもなら「船長、いいですか~」のはずのエマの口調が
事態の深刻さを物語っている。
明るいエマが今は口元を引き結んでいる。

エ「会計士たる私の責任です。」

ク「いや、俺の航海計画の変更が悪いのだ。当初、ケープに寄るつもりだったのだからな。」

今やインド洋のど真ん中だ。
銀行などあるはずがない。

エ「・・・。これでは、あの日のように・・・」

ク「・・・。そうなればやむを得まい・・・。」

そう、二人はあの日の夕焼けの中の風景を思い出していた・・・。

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by busk01 | 2007-05-28 01:31

みんなー、ボクの話を聞いてー

いろいろあって、
我がイロイロデチャウ商会の副商会長になっちゃいました。

そういうわけで、慣れぬことをやってみました。

商会員勧誘です!

商会の所属するリスボン、
私にとっては異郷の地ではありますが、
愛すべき商会のため、好き嫌いを言っておれませぬ。

そういうわけで、
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・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・

おかしいな
反応がない


むぅ、リスボンの女性たちには
不満が存在せぬのか?

いや、
未熟な私の声が届いてないだけだ、
心の隙間を埋めたい女性には
私の救いが必要なはずだ!

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ちょ、待っ、
誤解、
誤解ですってば!

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by busk01 | 2007-05-26 18:07

夢かまことか、ニャぼろしか

クロガネーゼ(以下、ク)「おーい、こりゃなんだ?」

自宅に帰りついたクロガネーゼは寝床に入ろうとしたところ、
視線を感じ、その異物に気付いた。
そして、事情を知っていそうなナターシャを寝室に呼びつけた。

ナターシャ(以下、ナ)「こ、こんな時間に、な、なにか?その、寝室に、」

ク「教えて欲しい事があるだけだ。こいつは誰だ?」

ナ「え?  あ、マティスちゃん、こんなところにいたんですか?」
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マティスと呼ばれたその猫は、
一声「にゃー」と答えたものの
ナターシャが抱きかかえようとするとひどく嫌がるのだった。

ナ「すいませんけど、今夜は船長のところで寝かせてあげてくれませんか?」

ク「しようがないな、わかったよ。だが、さみしがるといけない。ナターシャも…」

ナ「ありがとうございます!マティスちゃんも喜ぶと思います。おやすみなさい!」

ナターシャは人の話も聞かずに部屋から出て行ってしまった。
どうやらナターシャの飼い猫らしいが、
そのあたりも聞くことが出来なかった。やれやれ。

まあ、一人寝ではなくなったわけだ。
なあ、マティス。

「にゃー」

・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・・。

翌朝、なぜかクロガネーゼは布団の上で目覚めた。

ク「にゃ!」

両手がモフモフしている。
尻に尻尾が生えている。

なにより、頭にも毛が生えているニャ!

ク「にゃ!(吾輩は一体・・・!)」

よく見ると、寝床にはクロガネーゼの形をしたものが
しかし、この上なく丸くなって寝ている。

ク「にゃ~(吾輩とマティスとが入れ替わったと考えるのが妥当だニャ。しかし、こにょままでは、ロサリオを抱く事もできニャいじゃニャいか!わざわざセビリアまで帰ってきたというニョに!)」

ハラハラと涙を流すマティスの姿をしたクロガネーゼと、
すやすやと寝息を立てるクロガネーゼの姿をしたマティス。

ナ「マティスちゃん、朝だから船長のお部屋から出てきてくださいね、抱っこしてあげるから。」

ク「!(そうニャ、その手があったニャ!抱っこされ放題ニャ!)」

部屋の窓は開いている。ロサリオの膝は吾輩のものニャ!

颯爽と窓から飛び降りるとクロガネーゼは酒場へと向かったのであった。

クロガニェーゼの冒険はこちら
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by busk01 | 2007-05-03 21:29